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新たな味噌製法開発
~塩分そのまま、やさしい味質~

2010年(平成22年)6月25日(金曜日) 日本食糧新聞
 【関西】モリタ食材開発研究所(守田悦雄社長)は、金沢市の橋栄醤油みそ(橋本忠彦社長)と新しい味質の味噌開発に取り組み、従来の味噌と比べて大幅にやさしい味質の製法開発に成功した。


 今回開発した味噌は、橋栄醤油みその古くから培った伝統の製法を、自然の木桶で最大限に発揮させる独特の発酵・熟成技術に、昨年モリタ食材が開発し、特許出願した食塩の塩から味軽減技術を一定条件下で改良・応用して長期間熟成したもの。塩分はそのままに従来の味噌風味よりも大幅にやさしい味質となり、さまざまな料理、食品に使用が可能だ。


 この味噌は橋栄醤油で製造し、一般家庭向けに販売すると同時に、業務用途の販売はモリタ食材が食品開発の企画開発提案・販売を担当する。味噌は骨粗鬆症の予防や改善効果があると発表され、再評価されつつあるが、国内需要は依然伸び悩んでおり、この新製法を味の差別化を図る新たな手段として提案していく。モリタ食材では「特に、この味噌を地域の菓子・水産・農産加工品に広い範囲で利用し、新しい味の差別化を図る特産加工品の企画開発・製造化などに協力し、地域食品メーカーの発展に寄与したい」としている。


 モリタ食材開発は、低カロリーハーブ甘味料として知られているステビアの甘味技術を用い、安全・安心な味づくりで、食品メーカーの多くのヒット商品の企画開発に協力してきた。最近では中小企業の知的財産開発助言などの経営戦略を支援するなど、ユニークな事業を展開している。



 一方、橋栄醤油みそは醤油の5大名産地として知られ、10月23日、24日に全国醤油サミットが開催される金沢市大野町で長年優れたバイオ技術を駆使し、発酵調味料を製造する。最近では新しい調味料の開発に注力し、味譜シリーズなどで嗜好性の差別化を積極的に図っている。


(德永清誠)
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