新技術開発などマスコミ報道



ステビア改良の技術確立

-モリタ食材開発研究所-

バイオロンを商品化


 モリタ食材開発研究所(大阪市城東区今福南1丁目2番3号)は、このほど飲料水・冷菓に対するステビア甘味の改良による味覚面でのソフト化の技術を開発した。ステビア甘味料は用途的に砂糖の物理的長所である目方やテリから菓子関係にはあまり期待できない上に清涼飲料・冷菓に対しても15%以上砂糖と置き替えると味覚的に違和感が出てくるなど限界がある。最近ステビアの甘味を改善したステビア糖転移製品やレバウディオサイド高含有品が開発されているものの、コスト的に高くつくのがネックとなっている。いずれにしてもステビアの用途拡大にはこれら水ものに対して一般のステビアをいかに使わせるかが課題となっている。


 同研究所では、先に開発したバイオリアクター(生物反応器)による醤油の連続速醸法の技術を応用して、ある種の植物をバイオリアクターで処理し得られた液体「バイオロン(仮称)」を商品化したもの。バイオロンには優れた矯正・矯味作用があり、0.2~0.4%を飲料水及び冷菓に添加することによって果汁・砂糖の濃厚感、ステビア甘味の不快感、後味等をカットしてソフト化を図ることができる。そのため飲料水、冷菓が飲みやすくなり従来1缶しか飲めなかったものが2缶にも増やすことが可能となり売上げ増が期待できようというもの。またステビアの置換度を従来の15%から50%まで引き上げることが可能である。


 バイオロン使用による飲料水・冷菓の特長は 1)低カロリー化を図れる 2)味がソフトになりチクロ時代のようなさわやかさが戻る 3)砂糖を50%もステビアに置換できるため経済的である。


 バイオロンの価格は末端キロ当り液体で1,400円前後。粉末化も可能。

食品化学新聞 1983年(昭和58年) 2月17日

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