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45年前 僕は鶏を飼っていた。 一万羽の養鶏場だった。 名古屋コーチンなど日本の地鳥から
アメリカで品種改良された小型のハイライン とか バブコック と言う聞きなれない名前の鶏に代わっていった。
それに伴い ニューカッスル病のワクチンも 死毒ワクチンから 生ワクチンへと移行していった。
当初生ワクチンは日本では使われていなかった。
アメリカ系の導入と共に養鶏場の規模は十万羽単位に変わり ミストに依る生ワクチン使用が許可され
1/10,000 の弱いニューカッスル生菌でも 大規模に使えば 何かのきっかけで発病する恐れはあった。
それが現実となり日本中に広がった。 僕の養鶏場の鶏も例外なくニューカッスル病を発病し全滅した。
それが養鶏を廃業し 会社を起こすきっかけになったのだが
話は他でもない1/100 が 100個集まれば1になると言う事が言いたかったために書いた ニューカッスル病だった。
例えばいつも 黄色から赤に変わる信号を無視して突破する癖のあるドライバーが居たとしよう
そのドライバーが 危険なことに慣れっこになって 何回も繰り返せば いつかそれが事故という 取り返しのつかない事になる可能性が大きい
ほとけの顔も三度まで と言う言葉もある。
忘れ物の常習者も 何度もやっているうちに今日は死ぬのに最もいい日だという日を忘れて 死にぞこなってしまう可能性もある。
「バヤダンマー、サンカーラー、アッパマデーナ、サンパーデートワ」(全てのものは 移ろいゆく 怠らず努めよ)
釈尊最後の言葉だが 怠らず努めよーー怠らず精進せよ とでも訳せると思うのだが 悪い癖を直す事に日々努力を惜しんではならないと思うのである。
和楽輪の家 小林哲博