名残り雪
雪が降ってきた
もう春だと思っていたのに
気まぐれ遅雪でもうれしい
肌に触れたかと思ったら直ぐにとけていった
恥ずかしがり屋の雪なのか
それとも時期外れの自分が恥ずかしいのか
大きく開けた口を上に向け 雪を吸い込んでみた
忘れていたちちゃな頃の思い出がよみがえってきた
どこにも引っかからずに 自由に舞う雪にあこがれていた頃を
哲