衣裏繋珠 《襟の宝珠》
今日は面白い日だった。 例えれば 襟の宝珠の日だった。
僕の住むキララの里は 千年以上も昔から 中国から伝来したお茶と縁の深いところである。
そして又 今日昔から代々お茶の製造をしている 熱心な友人がお土産に自慢のかぶせ茶を携えて訪ねてきた。
早速 僕流の淹れ方で飲んで頂いた 彼はきょとんとして あんた何か魔法を使ったか? と言う
何故?
これ本当に 今持ってきた家のお茶か??? まさか自分の家のお茶が こんなにも美味しいとは夢にも思わなかったのである。
又彼はしつっこく 水はどんな水??? 温度は何度???と お茶屋さんのくせに僕に聞くのである。
彼は色々試行錯誤して お茶を作っているのだが 自園自製のお茶のもう一つの魅力を知らなかったのである。
僕は彼の持ってきたお茶を 袋から缶の中に移した時に 一瞬ミルクのような香りがしたのを見逃さなかった。
あっ これは??? と素性を見抜いて その魅力を引き出す出し方をした。
人に於いても 自分の内在された魅力に気付かない方がみえる。
そんな 自分を引っ張り出してくれる人に出会うと 人はしあわせである。
逆に いつも バカ呼ばわりされて 打たれてばかりいると 人はダメになっていく
順調に来た賢い人より 苦労をしてまわり道してきた人には 人のこころの分かる何かがある。
ひとのこころの分かる愛ある人に出会えた人はしあわせである。
哲