お母さんのおもちゃ
以前笑顔共和国大統領の福田純子さんの講演会を開催した事があった
今でも残っているお話がある
お母さんの洗濯機 と言うお話だ
痴呆が進んだお母さんが水を入れない洗濯機で服を洗うと言うお話だった
お母さん 何やってんのよ と叱ると悲しそうな顔をする
たびたびそんな事が有ったので 彼女は見方を変えた
お母さんにとって洗濯機はおもちゃなのだ 服の一枚や二枚破けたっていいや
お母さんが楽しそうに している方が大事だ と
最近 父の血糖値も安定して身体の調子が良いようである
雨の降らない日は 草取りかご と 除草鎌を持ち出して庭の草取りをしている
それはいいのだが 花の苗と 雑草の区別がつかないと見えて
もうじき咲きそうな花を綺麗に引っこ抜いてくれる
朝顔も 夕顔も ホーリホック も無くなった
おじいちゃんこれは花だからね と バケツを伏せて置いた花 その日は無事生きていた
次の日安心してバケツをはずしておいた 生き残ったはずの花は死んでいた
なんともやるせない 誰に当たっていいのか分からない 我慢できない気持ちになった時
純子先生の話がよみがえってきた
そうだ まだまだ一人で草取り出来る父の元気さに感謝すればいいのだ
おじちゃん綺麗になったね と褒めてやればいい
と思った瞬間 頭は軽くなった また種播けばいいや
自分の思い通りにならない事は世の常だ 昨日も猿軍団が畑を荒らしていった
里芋 にんにく は食べない 栗もイガに入っている間は大丈夫
畑はクリ園に そして空いている所は里芋を植えよう
今は僕が迂回路を見つける努力をしている。
哲