3月26日の朝
日の出が早くなった 起床も4時45分にセットした
朧月がやさしく ソフトフォーカスレンズの映像のように西の方向にあった
姿の見えないひばりが 高い空で音を転がせていた
こぶしの白い花も咲きだした
昨日何だか昔が懐かしくなり
亡き母の80年前の女学生の時の写真を探しだした
63年前の父母の結婚式の記念写真も見つけ コピーして父に渡した
家を新築した時記念に植えた紅梅も40年経ってなじんできた
僕達の結婚記念日が近ずくと必ず忘れずに咲いてくれる
早い朝 朝靄の中で光を放っている あぁー一年経ったかと暦の代わりである
活き活き輝く花の中に 自分の姿を見る
花は決して人の評価を求めるために咲いているのではない
分かったような事を言っている僕だって 花のこころをはかり知る事は出来ない
人はえてして 勝手に自分なりの他人を作りあげてしまう
違う環境の中で育った 百人百様の人の内部まで見えるはずがない
今期自治会長をする事になったが 自分のペースで人を見ないように注意して行きたい
物言わぬ花をみながら 教えてもらっている。
哲