やわらかな心
 
 
 
珍しく二度買った本が有る
 
 
 
 
死をいとひ  生をもおそれ人間の
 
ゆれ定まらぬこころ知るのみ
 
                秀雄
 
 
鎌倉の瑞泉寺にある吉野秀雄の歌碑に書かれた歌である。  
 
是を確かめたくって
 
いざ鎌倉と  鎌倉まで走った
 
この本の一ヶ所でもいいから
読者の心にひびくもののあるようにと念じつつ
苦しい病床生活のなかで書きつづった随筆集です。
 
自分の人生の中でこの本の吉野秀雄と出合う時がある
その時に用意された本だと思い僕は大切にしている。
 
そんな時が来た人が居た
一冊はその人の手元に行った  今は誰だったか覚えていない
 
改めて買った本が装丁の改められたこの本である。